第7回では、新規顧問先開拓の手法をオンラインマーケティングの重要性とともにお伝え致しました。

いきなりの広告となり恐縮ですが、弊社のご提供する士業検索サイトを2018年8月27日にリニューアル致しました。是非、認定アドバイザーの皆様、情報更新よろしくお願いいたします。

アドバイザー様の情報開示の影響は大きく、弊社にて士業検索サイトからの問い合わせ数を調査したところ、以下の結果が出ました(リニューアル前の2018年5月~7月実績)
①情報登録されているアドバイザー様への問い合わせ実績は未入力の方に比べ約3倍
②①に加え、価格情報まで入力されていると問い合わせはさらに2倍跳ね上がる
※「情報登録されている」とは1)事務所の強みが100文字以上記入されている、2)画像が登録されている、3)業種・依頼内容・特徴の3点が記入されている状態


◇◇◇


さて、税理士さん・会計士さんや社会保険労務士さんのビジネスは「顧問契約」のケースが一般的かと存じます。この顧問契約は、毎月/毎年課金する料金体系でサブスクリプション型(定期購買型)と言われることもあります。

一方で、同じ士業でも弁護士さんは案件単位の活動が多く、コンサルティング同様にワンショット型の事業になります。

freeeのようにクラウド・サービスを提供する企業の多くはサブスクリプション型で料金を頂戴していますし、近年ではSONY復活の一因がサブスクリプション型事業への転換である、ということで話題の事業形態になっています。

会計業界や社労士業界を含むサブスクリプション型モデルを支えるのが、カスタマーサクセスである、と言っても過言ではありません。 その理由は課金形態によるところが大きいです。


お客様(顧問先様)から頂く料金は月額課金である

お客様の獲得コスト >> 1ヶ月の収入
(獲得コストには営業担当の人件費や販促費、紹介事業者さんへの手数料があります)

継続してサービス利用いただいての回収




つまり解約が最も大きな脅威となります。解約までの継続利用期間をライフタイム、といいますが、ライフタイムを最大化することが経営の安定に繋がります。

そのためには「お客様がサービス導入して成功したと宣言できる」状態を作ることが非常に重要です。この状態こそ「カスタマーサクセス」であり、カスタマーサクセスへの投資が経営安定の鍵になります。

では、カスタマーサクセス担当者は何をするのか?シンプルに言うと「最初に成功を定義する」「成功に向け、お客様が自社製品/サービスの価値を最大限に引き出せるように手助けする」ことです。


◇◇◇


会計業界や社労士業界では、所長様や税務担当者様が毎月顧問先に訪問してサービスを提供することが多いため、カスタマーサクセス担当者を兼ねているし、カスタマーサクセスできている、というご指摘も多いでしょう。

ただ、ついつい慣習的に前月と同じ内容の話をしている、という状態になっているケースもあるのではないでしょうか?

例えば、顧問先様が税理士さんに期待している(会計事務所のサービス導入することで造りたい成功)は実はもっと多岐に広がっているのではないか?と考えることは、カスタマーサクセスの視点から学ぶこともあると考えます。

出典: 平成30年度 会計ソフトfreee法人ユーザー(有料・無料)向けに行った「会計事務所への期待」に関するアンケート調査」




カスタマーサクセスでは、単に継続利用頂くだけではなく、その先に事務所の生産性を上げうる投資だとも位置づけられます。

お客様(顧問先様)から頂く料金は月額課金である

お客様の獲得コスト >> 1ヶ月の収入
(獲得コストには営業担当の人件費や販促費、紹介事業者さんへの手数料があります)

継続してサービス利用いただいての回収

継続利用するお客様への別サービス付加

お客様のお知り合いへの紹介による新たなお客様の獲得


短期的に見ると、P/Lを痛めるように見えるカスタマーサクセス。是非これを機に長期的な視点で事務所経営に活かす方法を考えるきっかけになれば幸いです。

参考文献:「カスタマーサクセス――サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則」




◇◇◇


freeeでは、これまで会計事務所さま向けfreee導入支援プロジェクトの実施件数が累計1,000事務所を突破しました。
今後も会計業界の多くの事務所の皆様にクラウドやAIの価値を最大限引き出し、サクセスしたと言える状態を作ることにコミットしてまいります。



※バックナンバーはこちら